モニター心電図で、緑の電極を左下腹部でなく右下腹部で装着した場合は、正確な心電図にはならないのでしょうか?
回 答
経験がないのですが、赤の端子を右鎖骨下、左の端子を右下腹部につけると、心臓を挟まないので、きっと心電図の波形の大きさ(振幅)が小さくなって、見づらいと思います。
そもそも、標準のモニター心電図の3点誘導法、心臓の軸に一番近い、II誘導に近い誘導になっているので、それを基本に考えるほうが賢明だと思います。
このたびは、プラクティカル看護セミナーをご視聴いただきありがとうございます。
2022年5月29日に開催しました「しくみからマスターするDrフルカワの心電図の読み方」につきまして下記のご質問をいただきました。
これらにつきまして、講師より回答がございましたので、以下にお示しします。
経験がないのですが、赤の端子を右鎖骨下、左の端子を右下腹部につけると、心臓を挟まないので、きっと心電図の波形の大きさ(振幅)が小さくなって、見づらいと思います。
そもそも、標準のモニター心電図の3点誘導法、心臓の軸に一番近い、II誘導に近い誘導になっているので、それを基本に考えるほうが賢明だと思います。
何らかの疾患が関係しているか、電極のつけ間違いだと思います。
モニター心電図では、「+極(緑の電極)に自分の目があって、-極(赤の電極)の方向を見ているイメージ」を持ち、
3点誘導法でP波が陰性の場合は、心房の興奮が心房の下から上方向に伝搬していることを意味するので、 この場合は、洞調律ではなく下部心房調律(心房の下部がペースメーカ部位になっていること)を意味します。
QRS波が陰性の場合は、QRSの形によりますが、心臓の下部の心筋が障害を受けている可能性が高く、最もよく見られるのは、心臓下壁の心筋梗塞で異常Q波がみられるものだと思います。